病理診断科

病理診断科は、令和5年4月1日に開設された新しい診療科で、本年度で開設2年目を迎えました。
現在、常勤病理医1名と信州大学からの非常勤病理医1名が勤務しており、2人とも日本専門医機構認定病理専門医・日本病理学会認定分子病理専門医・日本臨床細胞学会認定細胞診専門医の資格を有しています。

病理診断科では病理診断に係わる様々な業務、具体的には組織診断、細胞診断、剖検を担当しています。組織診断は生検や手術で採取された組織や臓器を顕微鏡で詳しく調べることにより、病気の診断や病変の広がり等を明らかにします。また、腫瘍の手術中に、病変が切除されたその断端部に腫瘍細胞が残っていないかどうかを術中に検査する迅速診断も組織診断の一つです。最近のがんゲノム医療の発達に伴い、必要に応じてがんの分子標的療法に係わる有益な情報も組織診断を通じて提供しています。細胞診断は子宮頸管擦過検体やリンパ節から穿刺吸引された検体などを対象に、採取された細胞の良性・悪性も含めて日本臨床細胞学会により認定された細胞検査士と連携して判定します。剖検は不幸にしてお亡くなりになられた患者さんのご遺体を解剖して、病変の進展や死因の究明等を目的として行います。
病理診断科では直接患者さんと接することはほとんどありませんが、上述の病理診断を通じて質の高い医療に貢献しています。