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近そうでまだ遠い!? ポジショニング

先日、長野県褥瘡懇話会にて田中マキ子先生の「安全・安楽をめざすポジショニング」
を受講しました。
今年度ポジショニングの研修はこれで4回目。。。
しっかり学習したので、自分ではかなりポジショニング理論・実践に近づいたつもりで
いました。しかし、田中先生の講演を聞き、まだまだ勉強不足で実践が足りないと反省。
 
仰臥位の場合、肩下の隙間にはピローをしっかり入れるのが一般的だと思います。
先生の講義では、「肩・上肢が動くようにピローを挿入。(腋下に斜めに入れる)
ピローは重力が働く方向を考える」とのこと。
「ピローを抱え込みやすいということは、力が入り、それによって拘縮や固定に繋がる。
クッションの重さを利用し、重力により下側へ引っ張られることで、腋が開き
拘縮がゆるむようにピローを入れた方が良い」のです。
重力のことは考えていましたが、ピローの重さを利用するとは考えていませんでした。
「簡単に分かりそうなことなのになぁ~」とため息がでました。

他にも常識への疑問として、手指の屈曲拘縮への対応にハンドタオルを握って
頂くようにしていますが、「握りこむことで把握反射が亢進し、(手背に力が入り)
前腕の筋緊張から肘が屈曲してしまうため、握りこめないようにソフトボール大の
物を握って頂くこと」が有効だそうです。

 

色々な方法がありますが、やはり最終的には患者さんの表情やバイタルサインの観察、
ポジショニングの評価を正しく行うことが肝心なのだと改めて感じました。
(当たり前のことですね)
患者さんにあった方法を継続すること、スタッフが統一したケアができること、
目的にあった用具を正しく使用すること、
そして何よりも実践してみることが大事ですよね。

近そうでまだ遠いポジショニング。。。

いつもありがとうございます。     WOCN ふりはた
 

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