災害支援ナース養成研修【公開】に参加してきました
この研修は、災害支援ナースを養成する講座の第1回目にあたります。
全3回のコースを受講して災害支援ナースを目指すこともできるし、1回目の【公開】研修のみを受講し、災害看護の基礎知識などについて学ぶこともできるというものです。
今回、私はこの1回目の【公開】研修を9月27日に受講しました。
会場は、松本市にある長野県看護協会会館です。
受付を済ませ、案内された席へ行くと…
資料の上には、レッドクロス入りの三角巾!!
この赤十字マークで思い起こされるのは、以前読んだ御巣鷹山日航機墜落事故の救護や、紛争地での国境なき医師団の活動記録などで、「過酷な状況で働くすごい人たちだな、かっこいいな。」と深く感銘を受けたことです。
研修では、講師の先生のユーモアあふれる講義で、ファーストエイドの基礎知識などを学びました。
止血帯止血法や腸管脱出時の対応は、外科系の経験に乏しい私にとって新しい知識を得る機会となり、とても勉強になりました。
過換気症候群は、災害時など混乱が起きた時には頻発しそうです。
その対応として今は、ペーパーバック法は、行なわないそうです。バッグ内の酸素濃度の低い呼気をまた吸うことで、低酸素血症になってしまうためです。
とにかく落ち着かせることと、しゃべらせてみることが有効だそうです。
病院内でも過換気になってしまう患者さんにお会いすることがあります。
さすがにここでペーパーバッグは使いませんが…
そのような時は患者さんのお話を伺いながら、症状の軽減ができたらいいなと思います。
後半の講義では、三角巾法の実技をしたり、災害時のこころのケアについて学びました。
三角巾は、メジャーな使用法としての「腕を吊る」以外にも、圧迫止血に使ったり、細くたたんで包帯替わりに使ったりできてとても便利です。
こころのケアに関する講義では、ケアを必要とするのは被災者だけではなく、加害者(自然災害以外に人為災害もありますので)や、救援者をも含む、災害に関わる全ての人が対象だとききました。
災害支援ナースの方が災害支援から戻ると、非日常から日常への切り替えに苦労されるそうです。
今現在も被災され、また復興の途中にある方々が、穏やかな日常を取り戻されることを願ってやみません。
講義では、普段していないことは災害時にも出来ないということと、自分自身の防災知識・準備をすることが大事との指摘がありました。
幾度となく「やらなきゃね~。」と言いながら防災グッズを揃えることをせずにきた自らを反省し、災害への備えとスキルアップに向け、できることをひとつずつ、行動に移していきたいと思います。
まずは三角巾を一枚、救急箱へ!
透析室 看護師