オーストラリア緩和ケア研修プログラムに参加して
平成31年2月18日~24日、オーストラリアの緩和ケアプログラムに引率・同行させていただきました。この研修は公益社団法人臨床心臓病学教育研究会主催で、オーストラリアでの緩和ケアの取り組み・医療サービスや各療法について学び、施設見学と訪問看護に同行し実際のケアの様子を見学します。
←説明を受ける参加メンバー
今回の研修には、看護師・臨床検査技師3名が参加し、オーストラリア緩和ケアの理念、緩和ケアにおける多職種の役割と連携・地域との連携・症状のマネージメント等についての講義を受けたり、高齢者ケア施設・病院の緩和ケア病棟見学、家庭訪問にも同行させていただきました。中でも心不全の緩和ケアに重点をおいた研修内容でした。緩和ケア=ターミナルケアではなく、診断され早い段階から介入させていただくという考え方がとても印象に残る研修でした。
オーストラリアでは「自分の人生は最期まで、自分で責任をもつ」という意識が発達しています。国が緩和ケアの重要性に注目して予算を組み医療と連携しながらバックアップを行っており、国をあげての教育も充実しています。患者さんや家族の想いを尊重できるよう、多職種での関わりがとても重要であることを学びました。症例検討を通し、活発な意見交換も行われました。オーストラリアと日本は、歴史や文化も異なるため完全に同じようにすることは難しいですが、患者さん家族のQOL(生活の質)を大切にしたいという気持ちを尊重し、身体的な症状だけでなく心配事や不安を含め精神面のサポートのためチーム連携していきたいと思います。あづみ病院では様々な領域のプロフェッショナルで構成された循環器センターチーム、緩和ケアチーム、3Dサポートチームなどの多職種連携チームがあります。(またこちらの研修内容は、広報誌「きずな」4月号特集にて紹介しています。)
循環器専門ナースコースサイト
緩和ケアオーストラリア研修サイト
当院では、心不全緩和ケア・緩和ケアも行っております。
看護部 大月