精神科ブログ

平成26年度アルコール依存症臨床医等研修(医師コース)

 7月1日から4日まで神奈川県横須賀市久里浜にある独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターに研修に参加させて頂きました。

 
全国の都道府県、政令都市から精神保健福祉センターを通しておおよそ1、2名ずつ合計68名のアルコール関連障害に携わっている医師が集まって研修会が行われました。

 
その内容としてはタイトルだけ挙げてみても
 
『依存症精神医学、アルコール依存症者の心理社会的治療、アルコール関連問題の予防と介入、女性アルコール依存症、アルコール関連問題に対する社会医学的アプローチ、アルコール内科学、動機づけ面接、高齢アルコール依存症、アルコール依存症の薬物療法、再飲酒予防トレーニング、アルコール代謝酵素の遺伝子多型とアルコール依存症と癌、アルコール依存症と家族』と非常に多岐にわたっておりました。  
実際のアルコール関連障害の治療に携わっている身としては実に多くの知見を得ることが出来ました。
他にも医療全体で見たときに非常にマイナーである精神科の中でさらにマイナーな分野であるアルコール関連障害に、携わっている医師が集まり交流が持てたことは私にとって非常に得難い経験となりました。どこの施設でも困っていることや、自負していることそれぞれ違っていて勉強になりました。それと同時に非常にアルコール関連障害の治療の困難さや必要性を実感しました。実際の久里浜医療センターでのアルコール関連障害への治療やプログラム、勉強会を経験させて頂いたので当院での治療やプログラムにも活かしていける部分を研究したいと思います。また同施設でスタッフとして働いている私の大学時代
の同期にも会うことが出来たのは非常に良い刺激となりました。
 
また8月26日に安曇野庁舎で行われる『平成26年度アルコール問題研修会』でアルコール健康障害に対しての支援機関(医療・警察・消防・保健福祉・市町村・教育・障害福祉・自助グループ・回復施設)に向けて『当院のアルコール依存症への取り組み』というタイトルで講演会をさせて頂きます。
→詳しくは長野県精神保健福祉センター 
 
その際に一緒に講演をさせて頂く瀧村剛先生にも非常に多くの事をご指導頂きました。
(瀧村先生は厚生労働省がん対策・健康増進課  アルコール対策専門官で行政のアルコール対策に取り組まれております) 
 
安曇総合病院 精神科 雨宮光太郎