精神科ブログ

早期発見とネットワークで支える認知症

病院内でヤンセンファーマさんの協力でWeb講演会が開催されました。
「早期発見とネットワークで支える認知症」というテーマで講師は砂川市立病院の精神科部長の内海久美子先生でした。


興味深く役に立ちそうな内容だったため、院内に声をかけ多職種で聴講しました。
ネットで結んだ中継で、その場に講師がいるわけではないので臨場感はいまいちですが、公演後にはリアルタイムで質問もできるというシステムです。
残念ながら、その場での質疑応答の時間はわずかでしたが、質問は取りまとめて後で回答をもらえとのことです。
皆で集まって聞くということが意外といいものでした。
中空知は北海道の札幌と旭川のあいだにあり、東京都ほどの面積の土地に人口約12万人が住んでおり、芦別など旧炭鉱地帯も含まれる高齢化の進む地域です。
砂川市民病院はそんな中空知の基幹病院であり、認知症疾患医療センターでもありネットワークをつくり、かかりつけ医の認知症への取り組みの支援と促進を積極的におこなうなど北海道のなかでも認知症に関してモデル的な取り組みをおこなっているそうです。
 総合病院精神科病棟をもつ認知症疾患医療センターでもあり、人口背景など当院と似ている部分もあります。
 
取り組みとして、
・脳外科医、精神科医、神経内科医で合同のカンファレンス。
・かかりつけ医に詳しい紹介状の返書と画像レポート、心理検査のレポートを送る。
・認知症疾患センターが圏域内の複数の包括支援センターや事業所間をつなぐ。
・「中空知・地域で認知症をかかえる会」をNPOとし、研修会などを開催。
・介護保険ニーズの隙間をうめる有償ボランティア。
などなどが紹介されていましたが 当院、当地域でも参考にしていろいろな取り組みができそうです。

精神科ブログ

初期研修医、佐野先生の感想


(ケースカンファレンスで発表する佐野先生)
「段々と病棟の患者さんたちと仲良くなり,研修が面白くなってきたところでローテーションとなってしまい残念です。
短い期間ではありましたが、患者さんへの接し方・精神病理学の触りだけでなく、総合病院の精神科の立ち位置の厳しさも垣間見えました。指導医の先生とコミュニケーションも非常に図りやすい環境で、様々な疑問を相談できました。
いわゆる国家試験的な知識や用語だけでなく、うつ病や統合失調症の方の空気感であったり、PDD患者さんとの距離の取り方であったり、臨床的に重要なポイントを抑えることが出来たと思います。
外来から病棟、子供から老人まで幅広く診ることが出来、将来他科に進むことになった際にも、非常に役に立つ研修ができたと思います。」

精神科ブログ

写真コンテスト

 外来棟2階のエレベータ前のホールで長厚労(長野厚生連の労働組合)の写真コンテストが開催されています。
精神科、心療内科の外来のすぐ近くです。

風景写真から人物まで1枚の写真にさまざまな物語がありますね。
患者さんも皆さん興味深そうにのぞいていかれます。

来院された際には、是非御覧になってくださいね。
精神科ブログ

本日のカンファレンスは・・・。

今年度の精神保健指定医のレポートの締め切りが迫っています。
 
今年は当院で研修後、村井病院に行っている先生もあわせて3人が申請予定です。
精神科医局のドクターみんなでチェックします。
いろいろ突っ込みどころがみつかりますね〜。
安曇総合病院は措置入院や医療保護入院もけっこうあるので3年間も研修すれば指定医レポートのケースは十分経験できます。
精神科後期研修医大募集しています〜♪

精神科ブログ

音楽療法

老年期エリアではリハビリとレクリエーションの一環として毎週音楽療法が行なわれています。

音楽療法士の生演奏に合わせて昔の歌謡曲や童謡を歌います。
毎週、本当に楽しみにされている方もいて人気のプログラムです。
院内の他病棟の院内ディケアや病院の周辺の施設にも出張音楽療法もしています。
お年寄りの目の輝きが違いますよ。
関心のある施設などの方は認知症疾患医療センターに問い合わせてみてください。

 
0261-61-1190(認知症疾患医療センター)
精神科ブログ

西京区認知症地域ケア協議会関係者研修

樋端です。
知り合いの先生にお声がけをいただき、6月16日(土)に京都市西京区認知症地域ケア協議会の関係者研修で安曇総合病院の取り組みなどをお話をさせて頂く機会をいただきました。
「 がっぷり四つに組んだ認知症診療 ニーズから運動、文化へ〜安曇総合病院認知症疾患医療センターと地域連携」というタイトルでお話させて頂きました。


大学の立派なホールで約120人程度の方に参加頂きました。
京都市の西京区は人口15万人弱、安曇総合病院の診療圏の人口よりやや多い程度ですが、人口密度は高く市街地が連なっており様相はだいぶ違います。
西京区のなかでも新興住宅地と洛西ニュータウンなどの団地のエリアと、古くからの市街地のエリアでだいぶ雰囲気は違うようです。
認知症地域ケア協議会は医療、福祉、警察、教育、司法、自治会、当事者団体などなど多様な団体から構成される協議会で世話人会議もあり、実行委員会形式で様々な催しをおこなっているそうです。
当地域でもこの様な運動をしていきたいですね。

(遠くに京都タワーが見えます。)
京都府では京都府立医科大学と洛南病院、舞鶴医療センターが認知症疾患医療センターとして指定されたそうです。
安曇総合病院には中信全域から患者さんは来ますがSPECTなどの機能画像は大学病院にお願いしています。
松本市の信州大学病院も認知症疾患医療センターになればいいと思いました。
広く声をかけていただいたようで遠くは舞鶴市からも認知症疾患医療センターのスタッフの方にも参加していただきました。
認知症疾患医療センターの活動内容について情報がなかなか手に入りにくく活動は手探りということも聞きました。
お互いの活動内容を公開し、認知症疾患医療センター同士の情報交換や交流もすすめていきたいですね。

精神科ブログ

ソフトボール

訪問看護などを受けながら団地で一人暮らししているある当事者さん。
長年入院していましたが、退院してもう2年になります。
幻聴もあり「こわいわ〜。しんどいわ〜。」といつも言っています。
でも今回、地域のソフトボール大会へ思い切って参加しました。
もともとスポーツマンなので活躍が期待されました。
スポーツ店にグローブやバッドを買いに行き、キャッチボールの練習もしました。
当日はスタッフや支援者も応援に行きました。

試合は一回で怖くなり疲れ果ててしまい選手交代しました。
でも何年も退院できなかったことを思うと、よく参加したと思います。 

精神科ブログ

アウトリーチチーム

当院では昨年から訪問看護から発展して精神科アウトリーチチームをたちあげ、地域で生活をおくる当事者の方々への訪問活動をいままで以上に強化しています。
 対象となる方は、既存の訪問看護サービスだけでは対応できない方で、主に重度の統合失調症の方が中心です。
医療支援だけではなく生活支援も含めて、臨機応変なサービスを提供できるように日々奮闘しています。
支援するスタッフの考え方の違いから時にはぶつかりあうこともありますが、当事者のニーズ答えられるよう日々考え悩んでいます。
頼りない私たちですが宜しくお願いします。

(H看護師とS看護師)
徐々に実績あげ、さまざまな物語を紡いでいるアウトリーチチーム。
だんだんACT(Assertive Community Treatment )のような雰囲気の活動になって来ました。
ただ、過疎地でありフルセットのACTの体裁はとてもとれません・・・。
いよいよ地域移行支援・地域定着支援や相談支援事業も本格化します。
これらを組み合わせて移動にも時間がかかる広い農山村部でどのようなモデルを作れるでしょうか?