精神科ブログ

まちの病院がなくなる!?

安曇総合病院も老朽化した病棟の建て替えを中心とした再構築の計画が進んでいます。
そんな中、当地域の地域医療福祉のあり方を考える北アルプス地域ケアシンポジウムの第2回として、城西大学の伊関友伸先生をお招きして「まちの病院がなくなる!?」というタイトルでご講演を頂きました。
地域住民、病院職員の他、医師会の先生方や行政職の方など大勢の参加がありました。
伊関先生からは医師不足や医療崩壊、医療再生についてのお話がありました。
若い医師は教育のシステム、年配の医師は休みがないと医師は集まらないそうです。
また総合医に関しては当院のような病院こそ望まれます。
収容施設としての精神科病床は全国的に削減されていく方向ですが、高密度高機能の総合病院精神科病床は今後ますます重要になるという話もあり勇気づけられました。
公的病院である安曇総合病院は地域事情と遊離せずに地域に必要な医療を担いつづけるため、他の医療福祉機関とも協業した地域の医療のあり方を広く職員、住民で議論することが必要なこと、行政が主導して地域に必要な福祉を根付かせることが重要なこと、住民も地域医療の当事者として現状を理解し共感をもった行動をすることが大切ということでした。
精神科部門でも再構築の機運を高めていかなければいけません。

(樋端Dr)