精神科ブログ

学会

 
第29回日本総合病院精神医学会学術総会に行ってきました
精神科 雨宮

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院内学会・忘年会

 
第11回院内学会が行われました。 セッション1の座長と審査員を拝命しました
最優秀演題は 
男子前立腺肥大症患者に類似した病変と下部尿路症状を呈した中年女性の1例 松本先生
その後某所で北アルプス医療センターあづみ病院忘年会が開催されました。
精神科 雨宮光太郎

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実習2016年11月28日~12月21日

1ヶ月の精神科での実習は、初めての体験だらけであった。挙げていけばキリがないが、例えば閉鎖病棟の鍵を自分で管理し、自分で開け閉めして病棟に出入りすることもその1つだ。閉鎖病棟に足を踏み入れる事自体初めてだったため、何となく、毎日背筋が伸びるような気持ちで実習を始める事が出来た。毎日予診を取らせていただいたのも勿論初めてのことだった。様々な主訴の患者さんが、様々な表現で外来に訪れる、その一端を担い、続けて先生の診察を見ることは本当に勉強になった。

研修医や専門医になってからは、上の先生方が行う外来やインフォームドコンセントをじっくり見ることはなかなか難しくなるという。そう考えると、毎日どなたかの先生の外来の部屋に入れて頂き、患者さんとの関わり方を間近で見る事ができるのは学生の特権なのだと思う。あづみ病院の精神科には多くの先生がいらっしゃるため、先生毎に少しずつ違う、患者さんとの関わり方や病気に対する考え方を聞くことが出来た。臨床実習は知識を学ぶことも大事だが、色々な人の「どのような医者として生き、働くか」という考えを聞き、それを参考にしながら自分の目指す医師像を作り上げていく場でもあると思う。そう考えると、忙しいなか時間を割いて実習生に知識や自分の考えを教えてくださるあづみ病院の精神科は、最高の実習場所だったと思う。

医学科に入る前から精神科の分野に興味があったものの、実際に臨床の場をじっくり見る機会がなかったため、将来専攻するかを迷い出していたこの時期に当院で実習する事が出来て本当に良かったと思っている。学生残り1年と研修医2年を経て、自分も精神科医として働きたいと思い、実習を終えることが出来た。

信州大学5年 福里那波(2016.11.28~12.22)

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信州精神医療交流会

長野県の精神医療関係者があつまって情報交換をしたり励ましたりする信州精神医療交流会がビレッジ安曇野で開催されました。
30年以上歴史のある会ですが最近は安曇総合病院が事務局を務めさせていただいています。
今回は大盛況で全県の病院や事業所から参加者があり信州精神医療交流会の名にふさわしい集会になりました。
「地域から見た精神医療」というテーマで、木曽障害者総合支援センター「ともに」の垣外里香さんと、ウィッシュの地域移行支援コーディネーターの鈴木ふじ子さんに話題提供をいただき、全員で精神障害者の地域支援について熱い議論がかわされました。
この会は9月の第一土曜日と2月の最終土曜日に年2回開催されます。
次回は2012年9月1日(土)16:00~、筑北村西条温泉とくら(長野と松本の間、麻績インター近く)で開催予定です。
信州の精神保健医療福祉関係者であればどなたでも参加できます。

(樋端Dr)
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まちの病院がなくなる!?

安曇総合病院も老朽化した病棟の建て替えを中心とした再構築の計画が進んでいます。
そんな中、当地域の地域医療福祉のあり方を考える北アルプス地域ケアシンポジウムの第2回として、城西大学の伊関友伸先生をお招きして「まちの病院がなくなる!?」というタイトルでご講演を頂きました。
地域住民、病院職員の他、医師会の先生方や行政職の方など大勢の参加がありました。
伊関先生からは医師不足や医療崩壊、医療再生についてのお話がありました。
若い医師は教育のシステム、年配の医師は休みがないと医師は集まらないそうです。
また総合医に関しては当院のような病院こそ望まれます。
収容施設としての精神科病床は全国的に削減されていく方向ですが、高密度高機能の総合病院精神科病床は今後ますます重要になるという話もあり勇気づけられました。
公的病院である安曇総合病院は地域事情と遊離せずに地域に必要な医療を担いつづけるため、他の医療福祉機関とも協業した地域の医療のあり方を広く職員、住民で議論することが必要なこと、行政が主導して地域に必要な福祉を根付かせることが重要なこと、住民も地域医療の当事者として現状を理解し共感をもった行動をすることが大切ということでした。
精神科部門でも再構築の機運を高めていかなければいけません。

(樋端Dr)
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地域住民のための健康公開講座

安曇総合病院健康公開講座が開催された。
雪がふり足場も悪い中でどれだけの住民の方が来ていただけるか心配したが、大勢の地域住民、福祉関係者、職員の参加があった。今回は「高齢者の幻覚妄想~びまん性レビー小体認知症を中心に」というタイトルで信州大学精神科の天野直二教授の講演であった。
4大認知症の歴史から高齢者にどのような幻覚や妄想が多いのか、レビー小体型認知症とはどのような認知症なのかという話であり認知症の家族をかかえる住民の方からも盛んに質問がでて関心の高さがうかがわれた。

(樋端Dr)
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窒息した時には・・。

精神科病棟で窒息というのは非常に多い事故です。
歯科治療をしたり、食形態を個別に工夫したり、食事の置き場所や処遇を考慮するなどリスクを減らす取り組みはしています。
しかし、どんなに注意していても行動がまとまらず持ち込んだものや他の方の食事をせっついて食べてしまったりということで窒息のリスクはゼロにはできません。

身近にあって危険な食べ物はパンです。

窒息したときはハインムリック法や胸骨圧迫で押し出したり、吸引したり喉頭展開してマギール鉗子で掻きだしたりしますが、うまくいかないこともあります。
吸痰用の吸引器では吸引力がよわかったりすぐに詰まってしまったりします。

そんなときに秘密兵器が掃除機に異物誤嚥用のアタッチメントノズルを取り付ける形の強力吸引器でこれで命を救われた人もいます・・。

救急カート同様にすぐに使える場所に配備されていますが、なるべく使われることがないようにリスク管理を最大限行いたいものです。
 

樋端Dr
 

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精神医療オープン勉強会開催のお知らせ

精神医療オープン勉強会開催のお知らせ

精神科医療の制度、障がい者支援の制度もめまぐるしく変わっています。
安曇総合病院精神科では今後、障がい者の相談支援業務(ケアマネジメント)にも力を入れていきます。
ということで勉強会を企画させて頂きました。
パワフル&クール、でも情に厚い、スーパー支援者のお2人をお招きして地域での支援とこれからの精神科医療について語りましょう。
精神保健医療福祉関係者であればどなたでも参加できます。

テーマ「地域と連携した精神科医療と地域移行」
講師:
木曽障がい者総合支援センターともに 垣外里香氏
松本圏域障がい者総合支援センターボイス 東條知子氏

日時:平成24年4月13日(木) 17:30~
場所:安曇総合病院外来棟2F会議室

お問い合わせはメンタルケアセンターあずみ 郷津

TEL:0261-62-9830
FAX:0261-62-9860
 

樋端Dr

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第2回 あずみ野精神疾患治療検討会~統合失調症編~

当院のスタッフ、近隣の向精神薬をもちいた治療に関わる病院やクリニックの医師や看護師、薬剤師、調剤薬局の薬剤師などを含めた多職種での勉強会が開催されました。
毎回、向精神薬を発売している複数の製薬会社様(グラクソ・スミソクライン、大塚製薬、第一三共製薬)にもご協力いただいています。

「うつ病治療」をテーマにした第1回に引き続き今回は「統合失調症治療」をテーマに開催。

最初は当院薬剤部の池川尚薬剤師の「DIEPSSを用いた統合失調症患者における薬物療法の検討」という発表でした。
池川薬剤師は最近はクロザピンによる治療でも活躍しています。

DIEPSS(Drug-Induced Extrapyramidal Symptoms
Scale、薬原性錐体外路症状評価尺度)を抗精神病薬を使用している入院患者について調べ、当院の抗精神病薬や抗コリン薬の使用状況を全国の状況と比較したものを発表しました。
当院ではまだまだ多剤併用の傾向があるみたいです。

DIPSSを使っていると錐体外路症状が見えるようになってきますね。

つづいて当院の中村敏範先生の「アリピプラゾールの使用経験」の発表でした。
中村敏範先生は村井病院での研修中にアリピプラゾール(エビリファイ)の使い方のコツをつかんだそうです。
エビリファイは日本で開発された新規の抗精神病薬でパーシャルドパミンアゴニストと(ドパミンシステムスタビライザー)いう作用機序をもつ薬です。

体重増加や代謝系の副作用も出にくくうまく使えるといいのですが、作用が容量依存的でなく、少量でアカシジア様症状がでやすいなどの癖がつよく使い方がやや難しいです。
使いこなせるようになりたいものですね。

今回も近隣のクリニックの先生や薬局の薬剤師さんの参加もあり盛り上がりました。
第3回のテーマは(おそらく)認知症です。
詳細が決まればまた発表します。

 

樋端Dr

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自殺予防のためのアルコール・薬物問題の理解と援助

当院の古屋昌宏医師が、国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦先生の講演を聞きに行った内容の伝達講習会がありました。
院内だけではなく地域の保健医療福祉の関係スタッフも含めての勉強会としたところ大勢の参加者がありました。
講演の録音を聞き込み、ギャグやネタ、口調まで松本先生になりきった古屋医師は大ウケでした。
(古屋先生、最高です。診察室でも松本先生モードになってしまっていたそうです。)
3時間の講演を1時間にまとめたため、かなりの早口でしたがやはり一時間では終わりませんでした。

今回は自殺予防、特に「うつとアルコール依存症」がメインの内容でした。

うつ病はアルコール依存症のリスクであり、アルコール依存症は自殺を促します。
眠れなかったり悩みがあるときに飲酒してしまうと、さまざまな悪循環が生まれます。
そして希死念慮が浮かんだ瞬間に自殺を既遂してしまうそうです。
アルコールの問題は常に意識して置かなければいけません。

その他に

「死にたい」には傾聴を~マイ人生哲学はいらない~
「死んではいけない」はいけない。
「死なない」約束をむすぶ。(次回の面接予約とセットで)
「底付きとは援助の中で体験するもの」
「支援資源に確実につなぐ」
「自傷しないことよりも援助関係が続くことが大事」
「問題の解決を援助する」
「距離をとれ」ではなく「チームを組め!」

などなどのわかりやすいキーフレーズでたくさんの気づきがありました。
皆がゲートキーパーとなり地域にさまざまなサポート体制とネットワークを作っていかなければいけませんね。
 

(樋端Dr)

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退院調整伝達講習

今回精神科認定看護師(退院調整)取得のため、研修に参加させていただきました。
基本的な退院調整看護師の役割をはじめ多職種との連携や多職種の仕事や役割を学びました。
そして、入院生活から地域生活への移行や地域で暮らすための地域定着支援について改めて考える機会となりました。
それについて今回伝達講習の機会を頂き、退院調整について話させて頂きました。
今回は、退院調整の導入くらいしかお話しできず、またこういった機会ははじめてで、うまく伝えられなかったのではないかと感じています。
退院調整と地域連携はまだまだ知ってもらいたいことが多くあります。その伝達をこれからも続けていきたいと思います。
そして、話したことが患者さんひとりひとりと関わる中でイメージができるのではないでしょうか。

こういった活動に興味がある人は一緒に退院調整を考えていきましょう(*^^)v

(西澤Ns)

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精神科部門歓送迎会

出会いと別れの季節である。
木の芽時を前に不安定になる患者さんも多く精神科部門は最も忙しい時期を迎える。
そんななか池田町の料亭「光悦」で精神科部門の歓送迎会が開催された。

退職者の挨拶と上司からの一言があり花束が贈呈されたが、定年退職となったベテランの二人はしばらく延長勤務をしてくれるそうだ。
他の部署や病棟に移動する人の挨拶もあったが小さな病院であり今後も一緒に仕事をする機会も多いだろう。
その後、各部署の代表からの一言や、結婚などのサプライズ報告、それから4月からの新師長と新主任の挨拶などもあった。


 「最高の病院、最高の病棟にしましょう」と挨拶する新主任(労組書記長でもある)と「精神科医療はチーム医療です」と挨拶するすっかり出来上がった新師長。
 

(樋端Dr)
 

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今年度最後の部門会議

精神科医療はチーム医療であり多くの職種がかかわります。
精神科部門では月に一度、勤務者以外の参加できるスタッフ全員が集まる部門会議があります。
今年度最後の部門会議であり各パートの総括と来年度の計画が話し合われました。
人事や診療報酬改訂への対応、相談支援体制の強化、ARP(アルコールリハビリテーションプログラム)の刷新、アウトリーチチームの新設、認知症疾患医療センター事業の強化、退院後訪問、家族会などなど来年度も計画が目白押しです。
その後、東京アルコール総合センター(成増厚生病院)へ研修に行った関川主任からの伝達講習がありました。
自助グループも豊富で背景人口の多さから同質の患者さんを集められる都市部の病院の方法論をそのまま使うことはできませんが、旧久里浜式治療プログラムや多職種による多面的アプローチなど参考になる点がたくさんありました。
当院ならではのARPに活かしていければと思います。

(樋端Dr)
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北信病院から久保田先生が研修に来てくれました。

昨年来てくれた三瀬先生に引き続き北信総合病院から初期研修医の久保田先生が1ヶ月間精神科の研修に来てくれました。

「安曇総合病院での一カ月の精神科研修は短くて、あっという間に過ぎました。一番の感想は「面白いけど怖い」です。
学生時代に大学病院、精神科単科の病院2件と計3件の精神科の施設に行ってきましたが、市中総合病院の精神科は初めてでした。特別充実していることもあるのでしょうが、患者一人一人にここまで関われる病院というのは驚きでした。自分が患者になったら入院したいと思える程でした。
精神科自体は奥が深すぎて、難しいと感じました。他科の診療と異なり、病気と治療のバリエーションが余りに多すぎて、複雑だと思いました。
何より難しいと思ったのは「問診」でした。本人が抱えている問題を系統立てて整理しながら、傾聴もする・・・それを一人一人に合わせていく・・・そしてそれが患者自身の治療につながっていく・・・裏を返せば医療者の技量により、患者の治療が大きく変わるとも見られます。教科書通りにはいかない、そういう点には怖さを感じさせられました。ただ自分自身が最高に近い治療を見出せれば、人の人生を後ろから支えることができるやりがいも感じられました。最初に村田先生から伺った「バランス」が色々な意味で重要な科だとつくづく感じながら過ごしていました。
先生方や看護師さん、OTさん、心理の方や薬剤師の方、事務の方等々多くの人に助けられて充実して楽しい1カ月でもありました。ここで学んだ「問診の重要性」を心に刻み、日常の診療に精進していきたいと思います。本当にありがとうございました。」
2012.8.3久保田大輔
 
いろいろ興味を持って熱心に頑張ってくれました。ご活躍期待しています。

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作業療法の実習終了しました。

当院には作業療法の学生さんも実習に来てくれます。
「精神科OT実習生の川口です。6月から7週間お世話になりました。
初めての精神科の実習だったので、わからない事が多く勉強不足であった点が多くありました。
それでも実習中はたくさんの患者さん達と出会い、患者さんが優しく接してくれたり、一緒に話したり作業をすることで本当に楽しい時間を過ごすことができました。
患者さんに何かしあげられる事はほとんどなかったと思いますが、私は患者さんから多くの事を学び、貴重な時間を過ごす事ができました。
精神科OTの勉強も先生方が熱心に教えてくれたため、難しいと感じる一方で興味深いなあと強く思いました。悩んだり辛かったり、寝不足になる事もありましたが、安曇総合病院で実習できて本当によかったと思いました。
病棟のスタッフの方々、OTの先生方、そして患者さん達にとても感謝しています。
ありがとうございました!」

 
おつかれさまでした〜(^^)。最終日はmECTの見学もできました。