精神科ブログ

講演会 平成30年2月18日

第51回小諸北佐久医学会でアルコール依存症をテーマに発表させて頂きました

精神科 雨宮光太郎

精神科ブログ

実習 2018年1月9日~2月1日

精神科実習

信州大学5年 江口 万城

 

この1ヶ月間の実習で精神科の様々な疾患を診ることができ、医療専門職や地域の包括的なサポート体制についても学べ、充実した楽しい日々を過ごせました。

 

私が一番印象に残っているのは、毎日外来で予診を取らせていただいたことです。精神科特有の項目として、日々の生活の様子、生活史、病前性格、趣味なども患者さんにお話ししていただきます。また、同時に患者さんの歩行の様子、整容、話し方、表情の変化なども観察します。ご家族と来院されている時には、別々に話を聞き、話が一致しているかの確認や、それぞれの考え、望むことの把握をします。そして、鑑別疾患を挙げ絞っていき、さらに必要な項目の聞き取りやMMSEなどの検査をしていきます。30分の予診の中でこれらのことを適切にスムーズにやっていくということの難しさを感じました。

予診の後、本診に同席させていただきました。症状から自分なりに考えた鑑別疾患が足りなかったため、鑑別するにあたり重要で聴取できなかった項目があることに即座に気づくことができ、次の予診に生かせました。また、本診での先生方の患者さんへの説明の方法はおのおの個性が出ていて、分かりやすい言葉での説明の工夫や安心感のもてる口調など、多くのことが参考になりました。例えば認知症の薬が処方され約10年が経過し、抗認知症の効果があまり保たれていない可能性のある患者さんの診察で、認知症の徘徊などの症状への対処に関して、ご家族の負担を聞きデイサービス・ショートステイなどのサポートの調整を提案し、鎮静薬の副作用などを説明し、最終的に家族の望むところは何かを聞いていくという場面がありました。信頼関係を構築しながら傾聴して今後のことを一緒に考えていく過程を見ることができました。

本診の後、鑑別疾患を挙げて診断を確定する過程や、疾患に特徴的な症状などを先生方が教えてくださりました。症状が似ていて合併もありうる高齢者のうつと認知症の鑑別や、疾患概念が確立されていない所があるため、うつ病、適応障害、パーソナリティ障害、躁うつ病の鑑別など、非常に困難な場合が多いということを何度も痛感したように思えます。

 

病棟での実習では、患者さんやそのご家族の退院後の不安を傾聴し、行き詰った時に気軽に相談できる場所として病院を利用していただくことや支援サービス等の利用を提案する場面に、度々遭遇しました。精神科では退院だけが目標でなく、患者さんが退院後安心して生活ができるかが重要であると感じました。デイサービスの見学では、より豊かな地域生活を目指している実際の様子が分かり、様々な専門職によるサポート体制についても学べました。

 

最後になりますが、精神科の先生方を始めとしてこの1ヶ月間お世話になりました皆様に厚く御礼申し上げます。今回の経験を活かしながら、温かい医療が提供できるように日々励んでいきたいと思います。

精神科ブログ

平成30年度 こころのホスピタル事業部新年会

毎年恒例となっている北アルプス医療センターあづみ病院 こころのホスピタル事業部(精神科)の新年会が行われました。大変お世話になっている行政・保健所、警察、消防の来賓をお招きしての開催です。

精神科 雨宮光太郎

WOCNブログ

FとJの悲劇!?

2月末に札幌で開催された学会へ参加しようとしたところ、搭乗予定の飛行機が欠航になってしまいました。
最初は羽田発着で予約をしていましたが、プログラム見てから県内の空港へ変更したのです。それが悲劇のはじまり。。。
空港へ到着した時、既に20分遅れの状態でした。
嫌な予感をよそに、通常どおり機内へ。しかし、機体がちっとも動かない。
けっこう待たされたあとに、空港の待合室で待つように指示されました。
TVではオリンピックの女子フィギィア最終組を放送しており、日本人選手などを観戦しながら待っていましたが、メダル確定後に欠航も確定。
でもその時は、他の代替便に乗れると信じているので全く焦りませんでした。
ただ、某旅行会社を通しての予約だったので、欠航になった連絡を入れ、手続きを待つ事に。

受験生と思しき親子や、盲導犬を連れた家族など、優先的に手続きした方が良いと思われる乗客もいたので、私は長蛇の列の最後尾です。
私の手続きが始まった時間は、学会会場に到着しているような時間でした。
代替プランは、最寄の駅までタクシーで移動し、特急に乗車して他の空港へ行くというプランでしたが、特急に乗れるタイムリミットを過ぎており、他の方法を考えないといけません。
同じ空港から福岡便もあるので、福岡経由の新千歳、羽田に移動しての新千歳など。
羽田からだったら、翌日の早朝便とか1つくらい空席があるのではないかと思いましたが、当日の夜も含めて全て満席でした。
他に、札幌まで行かれる方法はないか検討しましたが、本日の分をキャンセルし翌日に変更する方法しかありません。(提携している航空会社のフライトしか検索していなかったということがあとで分かりました)

本当にがっかりしたけれど、空腹に耐えきれず、高速を降りたあとファミレスで、
少し早い夕食にすることに。
こんな時でも食欲は無くならないし、「これって笑えるからネタにできるよねぇ」と
思っていましたが悲劇はこれで終わらず、新に予約したはずのホテルの予約日が間違っていて。。。

安部先生のランチョンに参加できないし、さんざんだったけれど、ストーマを造設する患者さんの心理が分かったような気がしました。
このことについては、次回投稿します。

いつもありがとうございます。  WOCN ふりはた

WOCNブログ

日頃の想いって。。。

先月末に排尿ケアについての学習会を行いました。
学習会の冒頭で「昨年も1月に学習会を開催したけれど、介入している病棟が少なく、
チーム活動が軌道に乗るまでにはどれ位かかるか分からないと思っていた。
現在定着しているのは、病棟Nsが頑張ってくれいているからだと思っている。」と
伝えました。
1年ぶりの学習会で、スタッフの顔を見たとたん、予定していなかった言葉が、自然に出て来ました。
日頃想っていることって、つい、出てくるものですね。

昨年の学習会のタイトルは「変えていこうよ!排尿ケア~看護師だからできること~」
今年は、「あなたがきっと知らない下部尿路の世界~そのカテーテルは絶対的適応ですか~」
本当はサブタイトルがタイトルでしたが、ちょっと嫌味っぽいかなぁと
事務担当者に相談したところ、このタイトルに変わっていました。

案内文や電子カルテのトップページに載るため、多くの人が目にするためそれも狙いです。

絶対的適応とは、厳密な尿量測定が必要な患者さんや、尿による汚染を防ぐ必要がある患者さん等で、治療上必要な尿道留置カテーテル管理をしている場合に限られます。
これ以外で、カテーテル以外の管理が可能な場合を相対的適応として、チームで介入します。
絶対的適応でないにもかかわらず、カテーテル留置がされていないようにすることが目標ですが、疾患によってはカテーテル管理をしなければいけない場合もあるため、
その見極めが大切です。
排尿自立は下部尿路だけでなく、自立度もポイントなので、現在看護師が行っている看護を
評価し、フィードバックすることで看護の面白さを実感して欲しいと考えています。

排泄ケアはこころとからだを守るケアだから。

いつもありがとうございます。   WOCN ふりはた

WOCNブログ

コラム裏話

皮膚科月刊誌のコラム欄に執筆させていただきました。
医局からお借りして読んだこともある、オールカラーのその月刊誌に執筆するなんて。。。
看護雑誌への執筆とは違うので、けっこうなプレッシャーです。
まずは、コラムについて調べてみたら、体験談や説明文では無い方が良いとのこと。
調べなければ良かった。。。と後悔しました。

テーマは、皮膚科学の面白さについて。
「日々実感していることなので書けるはず」なのですが、完成した文章はあまりにも普通で、
ぜんぜんダメ!何より私らしくない!

締め切りまでは時間があったので、何とかなるとのんびりしていましたが、
書けない時は本当に書けない。
だんだんと締め切りが近づき、「そもそも、タイトルが浮かばないのが良くないよね。」と思った瞬間、突然ひらめきました。
「そうだ、あのタイトルにしよう!」
安部先生に考えていただいた、ブログタイトル候補のひとつ、「皮膚の言葉をきいて欲しい。」
私が伝えたいことは、これに集約されていると思ったらすぐに完成しました。

抽象的な文章という感じもしましたが、校正担当の方のアドバイスもあり、
説明を加えたことで最初よりも分かりやすくなったと思います。
さすがはプロですね。勉強になりました。
我がままですが、タイトルだけは「皮膚の言葉を聴いて欲しい」にしていただきました。
「皮膚の発する言葉を聴いて欲しい」の方が良いとのアドバイスでしたが、
発するが入るとちょっとイメージが違う(文字にした時も言葉にした時も)ので。

大ヒット曲「瞳を閉じて」も正確にいえば瞼を閉じてのはず。
名曲「なごり雪」も当初は「名残の雪」だったとか。

賛否両論だとは思いますが、タイトルの場合は「言葉の正確さ」よりも、
全体のイメージとか、受ける印象が大切なのだと、私は考えています。

月刊誌の内容はタイムリーで、素晴らしいです。
診療報酬改定で、入院時に行う褥瘡対策に関する危険因子の評価に、「スキン-テア」が入り、褥瘡ハイリスク患者ケア加算の対象患者に、「皮膚を密着させる医療機器の長期的持続的な使用が必要であるもの」が追加されたので。

テアや医療関連機器圧迫創傷、失禁関連皮膚障害、ストーマ皮膚障害、創傷・スキンケアの新常識など盛りだくさん。
皮膚科医だけでなく看護師にも読んでもらいたい内容です。

いつもありがとうございます。   WOCN  ふりはた

指導医・研修医ブログ

インターバル速歩のすすめ

1月31日、あづみ病院7階のやまなみホールで、信州大学医学部医学研究科スポーツ医科学教授の能勢先生をお招きして「インターバル速歩のリハビリテーションへの応用」と題してご講演いただきました。インターバル速歩は多くのテレビに取り上げられており、ご存じの方も多いと思いますが、全身への効果が科学的に証明されております。メタボリックシンドローム改善、うつ病や認知機能低下の改善、膝関節症など整形外科疾患の症状軽減など、これからの高齢社会では社会全体で導入すべきではないかと思われます。しかも、この効果は、ただの一定速度の散歩では認められないようです。今後、当院で能勢先生と共同で健康寿命延伸の活動をしていく構想もあり楽しみです。

 

WOCNブログ

用語って大事

前回、セミナーをはしごした件について投稿しましたが、
今回は2日目のセミナーについて。
真田先生をはじめ、4名の先生方による講演と症例検討から、スキン-テアとストーマ周囲皮膚障害について学びました。

岐阜大学皮膚科医の加納先生から、「スキンケア最前線:科学的スキンケアとは何か」で、
皮膚粗しょう症について初めて聞きました。
「心不全、腎不全、肺不全などという他臓器不全と同様に、皮膚機能不全という概念を導入すべき。皮膚も物理的にもろくなり、場合によっては非常に重篤になることを示す。」
皮膚粗しょう症の軽症に当てはまる、萎縮や老人性紫斑、多数の裂傷、創傷治癒遅延などは、
入院患者さんに見かける皮膚の状態です。

脆弱というよりも、皮膚粗しょう症の方が、状態を正しく表しているように感じます。
医療従事者には、「皮膚の機能不全」ということを意識して頂き、それぞれの仕事を実践して頂きたいと思いました。

狭義のスキンケアは角質ケアという言葉も、とても印象に残りました。
次年度から、スキンケア改め角質ケアでいこうかな。。。

いつもありがとうございます。   WOCN  ふりはた

*神田明神神馬のあかりちゃん。何かを食べるのに夢中な様子でした。

*電子カルテとノートPC用のお守りです。

フレッシュナースブログ

1月25日新人研修 3階病棟 中村、大日方

こんにちは。入職してからはや9ヶ月が経過しました。今日は大寒波です。
本日の講義内容は、退院支援についてと訪問看護についてと目標の振り返りを行いました。高齢化がすすみ、退院支援の重要性は増しています。新人看護師にとって退院支援はとても難しいことではありますが、患者さんや御家族、他職種と密にコミュニケーションをとり、退院後も継続してよい医療が提供できるよう日々考えていきたいと思います。
目標については、個々に課題は多く残っているため、残り3か月より意識し行動したいと思います。
みなさんインフルエンザには気を付けましょう。

WOCNブログ

排尿自立のために必要なこと

先週末、排尿自立指導関連と褥瘡・創傷関連のセミナーのはしごをしてきました。
土日の開催だったので、どちらかひとつ。。。と思っていたのですが、
雪の心配もなさそうだったので、欲張って両方参加してきました。

排尿自立指導の方は、現在のチーム活動についての事例報告と、
東邦大学医療センターの関戸先生からの講義。
先生は、ご自身の手書きと思われるイラストを、スライドの一部に使用されますが、
分かりやすくて好きなのです。

講義の中で、「寝たきりの心不全の患者さんが、長期にカテーテル留置をしたけれど、2週間リハビリをしたら、歩行が可能となり、排尿もスムーズにあるようになった。
チームの誰もが、歩いてトイレに行かれるなんて思ってもいなかったけれど、
出来るようになって驚いた」というエピソードを教えて頂きました。
排尿ケアチームは、医師と理学療法士、作業療法士、看護師がメンバーですが、
多職種連携の大切さがよく分かる、いいエピソードです。
他にも、研修会で伝えたい内容があったので、月末の研修で使わせてもらおうと思っています。

排尿自立は、自立度(移動・移乗動作、トイレ動作、おむつや収尿器の使用など)と
下部尿路機能(尿意の自覚、尿失禁、排尿回数、残尿量など)の2つが揃うことが大事。
当院はリハビリスタッフが充実しているため、「強みを活かさないともったいない!」と考えているところです。

 

*神田明神と東京駅

いつもありがとうございます。   WOCN ふりはた

WOCNブログ

ストーマ外来

今月の診療案内から、ストーマ外来を標榜することになりました。
以前から外来は開設し、入院患者さんの退院後や、他施設で手術を受けた方なども
外来でフォローしていました。
標榜していないために、
「どこに相談すればよいか分からなかった。」
「あづみ病院にも専門の看護師さんがいるって知らなかった。」と言われ、
余計な苦労やストレスをかけてしまっていたことを心苦しく思っていました。
今回ようやく標榜することができ、一歩を踏み出せたことを嬉しく感じています。

たかが標榜、されど標榜。。。
本当に大変なのは、これからなのかもしれません。

外来は泣いたり笑ったり、何でもありの場所です。
誰にでも気軽に相談できる人ばかりではないので、家族にも言えない、言いたくない思いなども受け止める必要があります。

ストーマ外来を始めたばかりの頃、あるオストメイトに「もう、(外来を)卒業しても大丈夫ですね。」と話したところ、「もう、見てもらえないの?たまには、顔を見に来たい。」と言われ、それからは希望がある場合は、ずーっとフォローするように心がけています。

排泄物が漏れるというのは自尊心を傷つけ、食事や外出を控える原因にもなりかねません。
なぜ漏れるのか原因を説明し、必要な時には装具を変えてみたり、外用薬をつけたりして
漏れる心配を無くすことが私に与えられた役割です。
「困っていることはすぐに解決するように」と教えられてきたので、教えを守れるようにしたいですね。

こころもからだも、よく看て、護ることが、看護なのだと考えています。

 

*盛岡にある桜山神社の烏帽子岩。
自信と勇気を授けて下さり、物事に立ち向かう力も授けて下さるそうです。
たまたま見かけて、参拝しました。

いつもありがとうございます。   WOCN  ふりはた

WOCNブログ

いつか皮膚が肌を超えるように

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

ブログタイトルを、大ファンの安部正敏先生に命名して頂いたことは投稿済みですが、今回はタイトルに込められた意味について。

「“肌”が美容的用語であれば“皮膚”は極めて医学的。
一般的に“美肌”と言われますが、WOCナースが相手にする皮膚も“美皮膚”と認識されるように。」といった意味があるとのこと。

皮膚が肌を超える?どうやって?何を超えるの?など、色々な?が考えられますが、
実はこのような、深い意味がありました。
いくつかタイトルを考えて頂き、どれも素敵でしたが、文字数や見たときの印象、
ひらがなと漢字のバランスなどから、このタイトルに決めました。
それと、先生のエッセイのパクリになるので諦めていましたが、
皮膚と肌は、できれば、タイトルに入れたかったんです!

いつか皮膚が肌を超えるように。。。
いつか美皮膚と認識されるように。。。

*新年限定のチョコレート、戌の形をしています。

いつもありがとうございます。   WOCN   ふりはた

精神科ブログ

研修 2017年12月1日~12月29日

精神科研修 感想文

市立大町総合病院

初期研修医1年目 尾田 正仁

 

お隣の市立大町総合病院から精神科の研修医として1か月間お世話になりました。精神科研修では主に朝会(司会)や初診外来の予診、病棟、ときに救急外来を担当させて頂きました。予診では普段の内科での問診と同じようにやってよいと伺っていたため、その通りやろうと思いましたが、勝手が違いました。内科問診では普段聞かない本人の性格や学生時代をどのように過ごしてきたかなど、それぞれの疾患に応じて聴取する必要があると感じました。また、予診の段階である程度の鑑別診断を自分で考えみると、指導医の外来では話を聞く姿勢、どのような内容を問診していくのかが非常に勉強になりました。救急外来では普段自分がConfusion Assessment Method: CAMを用いて診断している「せん妄」に関して、専門医がどのように考えているのか、その微妙なさじ加減が興味深かったです。また、精神科疾患の診断に関して専門医ならではの悩みに触れることが出来たときは、専門医であってもすんなりとは診断できないのか、と自分にとって安心できる場面でもありました。私は内科を志しておりますが、どのような場面で精神科に紹介すべきか、という点で今回の研修を活かせればと考えております。

 楽しく過ごせました。

WOCNブログ

今年最後の投稿

今月上旬、講師に安部正敏先生をお招きして、
「褥瘡診療新アベノミクス!~キズを治すための3本の矢~」と題して公開講座を開催しました。
アベノミクス「新3本の矢」とは、
・希望を生み出す褥瘡理解
・夢を紡ぐ外用薬
・安心につながる評価担保の矢
として、それぞれポイントの解説がありました。

「皮膚の一定部位に持続的圧迫が加わり、皮膚の血流が途絶え、皮膚が壊死に至った状態」が褥瘡発生のメカニズムであり、骨突起部に加わる圧力は、「目に見える皮膚部分より、見えない深部の軟部組織の方に大きな力が加わっており、血行障害を生じ易い」
急性期褥瘡の深さは不明であり、徐々にハッキリしてくるのはこのため。
「褥瘡発生過程とともに、創傷治癒過程を理解することで、生体が有する治癒機構を最大限引き出す努力が必要」とのこと。
今、何が起きているのか理解ができると、ケアをするのも一層楽しくなってくると思っています。

「外用薬は、薬効だけを捉えるのではなく、基剤の特性を考え、創面の状態に応じた使い分けをすることが重要である」
院内採用している外用薬は一部の製品だけなので、難しいかもしれませんが、
基材と状態があったものを使用することが大事なのです。
それには、日頃から良く観察すること、医師に報告していくことが必要ですね。

「創及び創周囲皮膚状態は、乾燥しているのか浸軟しているのかを観察する。」
「ドレッシング材では、滲出液で汚染されている面積や、漏れがあるかどうかを観察する。」
当院では外用療法がメインなので、非固着性のガーゼを使用していますが、ガーゼの裏を必ず観察し、塗布する量やガーゼの大きさ、交換回数が適切であるか、評価をするように指導しています。

アンケート結果では、観察についての理解が深まったといった記載が1番多く、
開催して本当に良かったと思いました。
褥瘡ケアは観察に始まり観察に終わるのです。
あたりまえの簡単なことが、案外疎かにされてしまう傾向にあるので、
楽しさを実感してもらえると本当に嬉しいですね。

 

*やまなみホールとホワイエから見える景色

主催者側としての参加で感じたことは、講演全体のイメージが、湧き水がやがて河川になり、大海に流れるよう。
心地よい流れが続き、気が付くと湖や大海原に流れてきたという感じかな。
全国で講演をされているので、いくつもの流れがあり、最終的に同じところへ辿り着いているはず。
安部チルドレンが誕生しているんだろうなぁ~と思いました。

いつもありがとうございます。   WOCN  ふりはた

今年の投稿はこれでおしまい。来年もよろしくお願いします。

指導医・研修医ブログ

院内学会が開催されました。

毎年12月に院内学会が開催されます。医師・看護師・リハビリ・放射線科など様々な職種から各職場での研究や活動報告がされます。

今年は過去最多の28演題が発表されました。自分も実行委員長となり3年目となりましたが、年々レベルアップしていることを実感しております。

昨年から最優秀賞を決定し表彰することになり、昨年は研修医1年目の松本先生(現在信大で2年目研修中)が見事に受賞され、今年は同期の増田先生が受賞されました。おめでとうございます。しかし、いずれの演題も優秀で僅差での獲得でした。

個人的には放射線科からの発表が、日常診療からの気づき・ひらめき・疑問から研究テーマを見つけ、その結果が今後患者サービスに反映されることになると聞き、とてもいい演題だったと思います。それ以外にも医師・看護部・リハビリからもたくさんいい演題がありました。来年に向けてますます頑張っていただきたいと思います。