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学会報告

先日参加した学会で、テア(表皮裂傷)のコンセンサスシンポジウムがありました。
お知らせしたい内容がたくさんあったので、ポイントを投稿します。

テアが発生しやすい患者さんとしては、
ステロイドの内服や外用をしている患者さんよりも、麻痺や拘縮がある患者さん、
抗凝固剤を内服している患者さんに多い。
発生状況はテープ剥離時が多いが、原因特定不能も20.6%あるとのこと。
テアの既往や乾燥、紫斑がある時は、ハイリスクなので注意が必要です!
そして予防には、外力を保護するケアとスキンケアが重要となります。

ケア方法の具体例を挙げると、
皮膚に優しいテープを選択し、予め皮膜剤を使用する。
ベッド柵の外力緩衝と、ベッド柵のすきまから四肢が出ないようにする。
車椅子にはレッグカバーやアームカバーをする。
リストバンドは麻痺側ではなく健側にする。
移乗の際にはスライディングボードを使用し、決して引きずらないこと。
四肢は掴まないで下から支えるようにする。
おむつも引っ張らないように交換する。
ミトンを使用する際には使用の是非を確認する。
入浴時はシャワーの高水圧を避け、上がり湯に保湿成分入りの物を使用する。
保湿剤は1日2回押さえるように塗布する。

 

どれも特別難しいことではなく、すぐに実践できることばかり。。。
皮膚が脆弱だからと諦めずに、チーム全体で意識を高く持つことが大切だと思います。
ひとりひとりの心がけで、もっともっと予防できるはず。
病院、在宅、施設、どこでも同じなのではないでしょうか?

いつもありがとうございます。   WOCN ふりはた
安部先生の公開講座まであと、31日!
 

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